海や川、山といった自然に恵まれ、公園の数も多い。
落ち着いた環境なので、サッカーに集中できます。
練習がハードなぶん、身近な自然に癒されます。

 

小学生の頃に、一度だけプレーしたことのあるグラウンド。
プロとして戻ってくるなんて、思ってもいませんでした。
Q.山陽小野田市に移住するまでの経緯を教えてください。

2020年にプロサッカークラブ、レノファ山口FCに特別指定選手として入団しました。それを機に、練習場の「山陽小野田市立サッカー交流公園(愛称:おのサン サッカーパーク)」がある山陽小野田市で生活しています。実は最初に「おのサン サッカーパーク」を訪れた時に、なんとなく見覚えがある場所だなと感じていました。気になって、周りの人に話を聞きながら記憶を辿っていくと、偶然にも小学生の頃に、中国地域の選抜試合で訪れていたことが判明。当時は、まさか自分がプロとしてこのグラウンドに立つなんて、思ってもいませんでした。今こうしてプレーできていることに対して、やはり感慨深いものがありますね。

レノファ山口FCが練習場として使用している「おのサン サッカーパーク」。
Q.移住先の情報はどのようにして集めましたか?

移住する前から、福岡の大学に通いながら「おのサン サッカーパーク」でプレーする機会を与えてもらっていました。ですから地域のことを調べる時間は、わりと多くあったんですよ。ただ、土地勘がまったくといっていいほどなかったので、いいなと思う物件が見つかっても、その地域がどのような場所なのかがわかりませんでした。そこで、クラブのスタッフに相談しながら物件を探していきました。特に重視したことは、練習場からあまり離れていないということと、家の周りが静かであるということ。スタッフのアドバイスを参考にし、インターネットで情報を調べたり不動産を回ったりして、無事に物件を見つけることができました。

Q.親御さんの反応はいかがでしたか?

福岡市に住んでいた頃よりも、出雲市内にある実家との距離が近くなるので喜んでくれました。近くなったといっても車で4~5時間はかかりますが、それでも「行けない距離ではないよ」と言って、ホームゲームがある時はよく応援に来てくれています。また自分も、移住してから車に乗るようになったので、好きなタイミングで帰省しやすくなりました。

Q.住み始めてからの山陽小野田市の印象を教えてください。

移住したばかりの頃は、レノファ山口FCに加入してまだ日が浅かったため、チームに溶け込むことに集中していました。しかし環境に慣れてきてからは、徐々に「住みよさ」を実感するようになりました。山陽小野田市は海や川、山といった自然に恵まれているので、生活していると本当に落ち着くんですよ。公園の数も多く、家の近くにもあるので、気軽に散歩をすることができています。練習がハードなぶん、自然が身近にあると癒されます。

たくさん点を取り、クラブにとってもっと重要な選手になりたい。
サポーターのみなさんは優しくて、とても励みになります。
Q.休日はどのように過ごしていますか?

複合商業施設の「おのだサンパーク」で買い物や食事をしたり、チームメイトと一緒に防府市や福岡市までドライブをしたりしています。また、「きららビーチ焼野」で散歩をすることもあります。瀬戸内海に沈む夕陽を眺めるのが好きで、遠征試合から戻ってその夕陽を見ていると、「山陽小野田市に帰ってきたな」としみじみ感じるんですよ。「きららビーチ焼野」のすぐ近くにある「きらら交流館」で、温泉に浸かってリラックスすることもありますね。ほかに、竜王山公園にも何度か足を運びました。こちらは夕陽だけでなく、工場地帯を望む夜景もきれいなんです。このように、魅力的なスポットが身近な場所にたくさんあるので、休日も退屈することはありません。

竜王山公園とともに、「日本の夕陽百選」に選ばれている「きららビーチ焼野」。
Q.現在の仕事について教えてください。

Jリーグに加盟しているレノファ山口FCで、フォワードを務めています。勝ち負けがつく世界なので、やはり試合に勝った時、特に自分がゴールを決めて勝った時は嬉しいですね。時にはなかなかよい結果が出ずに、チームとしても個人としても苦しいことがあります。そのような時は、チームメイトとしっかり話し合って、諦めずに挑戦し続けることを心がけています。クラブのスタッフにも支えられていて、相談するといろいろなヒントをくださいます。チームの雰囲気は明るくて、どの選手も前向きな姿勢でサッカーに取り組んでいます。練習後に、みんなでお昼を食べに行ったり、その流れでカフェに行ったりすることもあります。サッカーのことからプライベートのことまで、みんなといろいろな話をして過ごす時間はとても貴重です。

試合中の梅木さん。「自分のグッズが掲げられたスタンドを見ると力が湧いてきます」と、サポーターへの感謝を語る。
Q.今後の目標を教えてください。

現時点の一番の目標は、今よりもたくさん点を取って、クラブにとってもっと重要な選手になることです。そしていずれは、子どもの頃からの夢である“J1でプレーすること”を実現させたいと思います。「おのサン サッカーパーク」の周辺は静かで落ち着いた環境なので、練習に集中することができます。サポーターのみなさんも優しくて、街で買い物をしていたら「応援しています」と声をかけていただくこともあるんですよ。クラブを応援してくださる飲食店も多く、「おのサン サッカーパーク」から車で10分弱の場所には、選手行きつけの定食店があります。そこには、歴代の所属選手のサインがたくさん飾られているんですよ。みなさんの応援は、自分を含め選手全員の励みになっているので、勝つことで恩返しをしたいですね。

「おのサン サッカーパーク」にて。「練習していると、そよ風が心地いいんですよ」と頰を緩ませる。
レノファ山口FCは、山口県全19市町がホームタウン。
クラブの一員として、これからも山口県の魅力を、
たくさんの方に伝えていきたいです。
Q.移住してよかったと思うのはどんな時ですか?

サッカーのことで悩んだり考え事をしたりする時に、周りがガヤガヤしていないので、自分としっかり向き合うことができます。もともと田舎育ちで静かな環境に慣れているので、特に物足りなさ、寂しさを感じることはありませんね。福岡市のような都会も、買い物をする所や飲食店がたくさんあって好きですが、山陽小野田市のように落ち着いた雰囲気の街も、生活しやすくて大好きです。

Q.これからこの街で、どのようなことをしたいですか?

山陽小野田市についてまだまだ知らないことがたくさんあるので、日々の生活を通して少しずつ見つけていきたいですね。個人的に食べることが好きなので、飲食店へ積極的に足を運んで開拓したいです。ちょうど最近、お気に入りのハンバーグ店を見つけたところなんですよ。また、レノファ山口FCでは、選手それぞれが山口県内の市町をPRする「オール山口 Jリーグで地方創生、まちづくりパートナーシップ包括連携協定」という社会貢献活動に取り組んでいます。現在、自分は光市を担当していて、どのような街なのかを現地に行って確かめ、地元のサポーターの方々におすすめスポットを伺って、SNSなどで紹介しています。レノファ山口FCのホームタウンは、山口県の全19市町です。クラブの一員として、これからも山口県の魅力を多くの方に伝えていけたらと思います。

Q.移住を考えている人にメッセージをお願いします。

山口県には、素敵な街がたくさんあります。ここ山陽小野田市も、下関市や防府市、福岡市など、いろいろな場所へ簡単にアクセスできるので、本当に暮らしやすいと思います。また、自然や公園が多く、個人でトレーニングするうえでも最適な環境です。サッカーはもちろんのこと、それ以外のスポーツをしている方にもぴったりな街ですよ。

※当インタビューは、2022年7月20日に行われたものです。