フレンドリーな方が多く、すぐに地域に溶け込めました。
カフェ巡りにドライブ、スポーツと退屈しない毎日。
散歩コースも増え、愛犬にとっても良い環境に。

移住前に、山陽小野田市に足を運んだのは一度きり。
それでも暮らしていける確信は、十分にありました。
Q.山陽小野田市に移住するまでの経緯を教えてください。
 

移住前は東京に住んでいて、LPガスを中心に取り扱うインフラ企業で広報マーケティングの仕事をしていました。定年を迎えたら地元の広島に戻ろうと考えていたのですが、転職エージェントを通じて富士商から声をかけてもらいました。これから新しいことに積極的にチャレンジしていくという会社のビジョンに共感し、前職での経験やスキルを活かせると思い、転職を決意しました。
とはいえ、勤務地は広島ではなく山口の山陽小野田市。徳山の大学に通っていたものの、そこから西のことは何もわからず、山陽小野田市についての知識もありませんでした。

Q.山陽小野田市に初めて来た時の印象を教えてください。

まず、利便性のよさを感じました。山口宇部空港から飛行機に乗れば、東京まで2時間もかかりません。新幹線も、市内にある厚狭駅から大阪や福岡といった主要都市へ気軽にアクセスできます。また、街と自然のバランスがよい点も好印象でした。個人的に都会すぎると、どうしても疲れてしまうんですよね。移住するまでに山陽小野田市へ足を運んだのは、会社の最終面接の一度きり。それだけでも、暮らしていける確信は十分にありました。

Q.移住に際して、利用した制度はありますか? 

山陽小野田市が行っている「東京圏移住支援事業支援金」※を活用しました。東京圏から移住して就業・創業・テレワークをした人などを対象にした制度で、一定の条件を満たすと支援金が給付されます。引っ越しには何かと費用がかかるので、この制度があるとないとでは全然違いますね。

※東京圏移住支援事業支援金…東京一極集中を改め、労働力を地方へ分散することで地域の企業等の人手不足を解消し、地域活性化を目的とする事業。支援金の種類は、移住の内容によって異なる。

初めて訪れるカフェも、2回目には顔を覚えてもらっていることも。
東京と比べて、人と打ち解けるまでの時間が短い印象です。
Q.周りの方の移住に対する反応はいかがでしたか? 

広島に住む両親は、住む場所が近くなるので喜んでくれましたが、友人たちからは知らない土地に行くことを心配されました。しかし、こちらに遊びに来た時に周辺を案内したところ、最初は「とても田舎だ」と言っていたのが、帰る頃には「住みやすそうでいい所だね!」と好感を持ってくれるようになりました。
 

Q.住み始めてからの山陽小野田市の印象を教えてください。

身近に海や山があるので、いつでも気軽にリフレッシュできます。朝晩、愛犬を散歩させていますが、東京では車の通行量が多い場所を避けていたので、必然的に散歩コースが限られていました。しかし、山陽小野田市には落ち着いて散歩できる場所がたくさんあるので、その日の気分に合わせてコースを選べます。特に焼野海岸のカフェ「ソル・ポニエンテ」には、ドッグランがあるのでよく出かけています。

「ソル・ポニエンテ」のドッグランで、愛犬のけん太くんと過ごす井上さん。店舗の敷地内では、海の絶景と潮風を楽しみながら愛犬と散歩できる。

Q.知らない土地で暮らすことへの不安はありませんでしたか?

職場や近所の方に、受け入れてもらえるだろうかという不安がありました。しかし実際は、温かい方たちばかりで心配いりませんでした。買い物をしていると、知らない方から気さくに話しかけてもらうこともあるんですよ。お気に入りのカフェのスタッフさんも、私が2回目に訪れた時にはもう顔を覚えてくれていました。東京と比べて、人と打ち解けるまでの時間が短い印象です。

Q.生活をするうえで不便を感じることはありますか?

引っ越したばかりの頃は、夜遅くまで営業する飲食店などが少ないので、物足りなさを感じていました。ただ不思議なことに、生活するうちにすっかりその環境に慣れました。また、食料や日用品などの買い物は、家の近所に商業施設「おのだサンパーク」があるので便利。それ以外の買い物も福岡や広島に行けば済むし、ネットショップもあるので不自由することはありません。

「おのだサンパーク」のフードコートで雑談。同施設には仕事やランチ、買い物でほぼ毎日通っているそう。

Q.休日の過ごし方を教えてください。

車の運転が好きなので、よくドライブをしています。最近は、福岡市や太宰府市、佐賀の鳥栖市に出かけることが多いですね。また、東京にいた頃からカフェ巡りをしていたので、山陽小野田市周辺でもお店を開拓しているところです。いくつか気になるお店があるし、まだ知らないお店もたくさんあるはずなので、これからじっくり探していきたいと思います。

Q.生活に変化はありましたか?

体をよく動かすようになったので、健康になりました。入社して早い段階で社内にスポーツ仲間がたくさんできたので、一緒にフットサルやバスケットボールを楽しんでいます。おかげで退屈することなく、充実した生活を送ることができています。また、移住前はいつも時間に追われていましたが、こちらは時間の流れがゆったりとしているので、精神的に余裕をもって仕事ができるようになりました。

多岐に渡る事業をうまく連携して、相乗効果を創出。
地域の暮らしを、今以上に豊かにしていきたい。
Q.現在のお仕事について教えてください。
 

私が勤めている富士商は、レストランや精肉店といった食品に関わる事業、石油など燃料に関わる事業、書店やリサイクルショップのフランチャイズなどを展開する総合商社です。そのなかで私はマーケティング戦略推進室に在籍し、グループ店舗のホームページやECサイトの制作・方向性の決定、営業ツールであるカタログのWeb化、グループ会社の広報PRといった各事業のサポートを行っています。
広報マーケティングという業務自体は前職と同じですが、扱う商材が格段に増えたので、それに合わせた施策やサポートが必要になりました。そのぶん、自身の経験値やスキルアップに繋がっていると思います。

Q.どのような時に、お仕事にやりがいを感じますか?

他部署やグループ会社から相談を受け、要望を具現化するための提案をして、結果にコミットできた時です。例えば、「おのだサンパーク」に精肉店を出店した時には、店舗レイアウトから販促方法、広告の打ち方まで、さまざまな手法を提案しました。自分がデザインを監修したチラシを手にお客さんが来てくれた時は、やってよかったとつくづく感じました。また、「ソル・ポニエンテ」にドッグランを作った時は、テレビで取り上げられるなどちょっとした話題に。多くの方に利用していただいている様子を見ると嬉しくなりますし、自身で手がけた仕事を日常生活でユーザーとして体験する時もやりがいを感じます。

ご自身が販促を手がける精肉店「ふじ匠」で、スタッフと打ち合わせをする井上さん。
「ソル・ポニエンテ」の運営にも井上さんが関わる。店内からは瀬戸内海に沈む夕陽を眺められる。
Q.お仕事における今後の目標を教えてください。

富士商グループには、エネルギーに関する事業もあれば住宅に関する事業、車を販売する事業もあり、さらに運送業も陸運と海運の両方を展開しています。多岐に渡る事業をうまく連携することで新たな相乗効果を作り出し、結果として今以上に地域の方のお役に立てるようになりたいです。自分の意見にしっかり耳を傾けてもらえる職場環境なので、積極的に提案をしていきたいと思います。

Q.これからこの街で、どのように暮らしていきたいですか?

移住してまだ1年ほどしか経っていないので、自分の知らない街や周辺の魅力がたくさんあるはずです。長門市方面も海がきれいだと聞くし、角島の絶景も見てみたいです。行動範囲を広げて、日々の暮らしがもっと豊かになるようにしたいですね。

Q.山陽小野田市で就職を考えている方に向けてアドバイスをお願いします。

山陽小野田市には、新しい空気を取り入れて、いろいろなことにチャレンジしていきたいと考えている会社がたくさんあります。これまでと違う環境で新たなことに取り組みたいと思っている方に、ぴったりな街ではないでしょうか。知らない土地に移住するとなると、生活環境に馴染めるだろうかという不安を感じるかもしれません。しかし先ほども述べたように、山陽小野田市は温かい方ばかりなので、その心配はいらないと思います。

Q.山陽小野田市に移住を考えている人にメッセージをお願いします。

焼野海岸や竜王山など美しい自然スポットに恵まれた山陽小野田市ですが、市外に少し足を伸ばせば、関門海峡や秋吉台といった観光スポットがあります。また、家賃などの物価も低く、私の場合、駐車代が東京に住んでいた頃の半分以下になりました。渋滞もめったにしないので、移動もスムーズです。実際に住んでみないとわからないこともあるので、まずはお試しで短期間、市内に滞在してみるのもありだと思いますよ。

美しいイルミネーションも山陽小野田市の魅力の一つ。冬になると、厚狭駅前(写真)など市内各地が幻想的な灯りに包まれる。

※当インタビューは、2023年12月25日に行われたものです。